アクリル塗料の特徴
岡山県岡山市を中心に屋根・外壁の塗装を手がける大塗屋が、「アクリル塗料」の特徴についてご紹介します。現在、外壁の塗装にアクリル塗料が使われることはほとんどありませんが、アクリル塗料ならではの用途やメリットもありますのでぜひご覧ください。
概要
塗料は、「顔料」「樹脂」「添加物」「溶剤」を組み合わせて作られたものです。なかでもアクリル塗料は、樹脂に「アクリル樹脂」を使って作られています。アクリル塗料は、発色が良く低価格なのが特徴です。1950年代頃から使われてきましたが、現在はシリコン塗料やラジカル塗料の登場で、外壁塗装にはあまり使われなくなりました。
しかし、まったく使われなくなったわけではありません。取り扱いやすいため、施工不具合が少ないなどのメリットもあります。
メリット
アクリル塗料のメリットは、以下のとおりです。
【アクリル塗料のメリット】
- 価格が安く、施工費用が抑えられる
- 発色が良く、塗料の種類が豊富
- 1液型のため扱いが簡単で施行中の不具合が起きにくい
低価格
アクリル塗料は、単価が安く塗装工事の価格が抑えられます。施工費用は1平方メートルあたり1,500円前後と、塗料の中でも安価になっています。
発色よく種類が豊富
アクリル塗料は、歴史が長いため各メーカーからさまざまな種類の塗料が販売されています。カラーバリエーションも豊富で、発色が良いことでも知られています。
扱いが簡単
アクリル塗料はそのほとんどが「1液型」のため、比較的簡単に取り扱いができます。素人でも簡単に扱える塗料のため、DIYでもよく使われる塗料です。施工時に不具合が起きにくく、業者に依頼する際も安心して任せることができます。
デメリット
アクリル塗料のデメリットは、以下のとおりです。
【アクリル塗料のデメリット】
- 耐用年数が短く、ランニングコストがかかる
- 紫外線に弱く、ひび割れしやすい
耐用年数が短い
単価の安いアクリル塗料ですが、耐用年数が短いのがデメリットです。3〜5年で色あせが目立ち始めるなど、他の塗料より早い段階で見た目も悪くなります。また、アクリル塗料の耐用年数は5〜8年と短いため、塗り替えを頻繁に行なわなくてはならずランニングコストもかかります。
紫外線に弱い
アクリル塗料は紫外線に弱いため、数年でツヤを失い変色してしまう性質があります。また、アクリル塗料は時間が経つと硬くなり、弾性が低くなるため、ひび割れが起こりやすくなるというデメリットも。場合によってはひび割れから雨水が浸水し、建物の内部構造にまで被害が及ぶ危険性も考えられるため注意が必要です。
アクリル塗料をおすすめする条件
耐用年数が5〜8年と低いアクリル塗料ですが、単価が安いというメリットがあります。そのため、以下の条件に合致する場合にはおすすめです。
【アクリル塗料がおすすめなケース】
- 5年以内に取り壊す予定のある物件
- 予算がないものの、取り急ぎ施工したい場合
- 外壁ではなく、内装の施工をする場合
- 軒天井など湿気の多い場所の塗装
アクリル塗料は、シリコン塗料やラジカル塗料などコストパフォーマンスの良い塗料の登場により、現在は外壁塗装にはあまり使われていません。ただ、5年以内に取り壊す予定のある物件の応急処置や、内装の塗装などには有用です。ぜひ、ご自身の用途に合わせて使い分けてみてください。
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